算数と頭のよさ

  「算数を制する者は受験を制す」とよく言われます。では、なぜ算数・数学がそれほど特別視されるのでしょうか?難関とされる資格試験の多くで数的処理問題が重視されるのはなぜか。教育現場や職場で「数学ができる子は頭がいい」と評価されやすいのはなぜか。今回はその理由についてご紹介します。

算数・数学が「頭の良さ」を映す理由

① 抽象的思考力が要求される

 算数・数学は「見えないもの」を扱う学問です。例えば、数、関数、変数、図形の証明など、すべてが目に見えず、頭の中でイメージを組み立てる力=抽象化能力が問われます。これは他の教科にはあまりない特徴で、脳内のワーキングメモリや論理展開能力が関係しています。

② 論理的思考力・因果関係の理解が鍛えられる

 算数・数学は「なぜそうなるのか」を説明できないといけません。仮定から結論を導く、仮説検証する、矛盾を排除するなど、論理思考の訓練として強力です。

③ 問題解決能力を育てる

 問題の本質を捉え、必要な情報を抜き出し、戦略を立て、答えにたどり着く。これはビジネスや研究、実生活で求められる「思考の力」そのものです。だからこそ、「数学が得意な人は仕事の処理能力も高い」と評価されやすいのです。

④ 応用力・転用力の高さ

 算数ができる子は、学んだ知識を応用する力が高い傾向があります。たとえば「面積」や「割合」などを一度理解すれば、全く異なる場面(図形問題や文章題、確率など)に応用できます。これは、知識を「ツール」として使いこなす力を表しています。

⑤ メタ認知が高い

 「どう考えればいいか」「どの手法を使えばいいか」を客観的に判断する力、つまり自分の思考を自分で観察する力(メタ認知)が必要になります。この能力が高い人は、学び方もうまく、他の教科でも伸びやすいのです。

 算数、数学は、思考力そのものを育てます。「答えを覚える」のではなく、「考え方を身につける」。この型を身につけた子は、国語でも理科でも社会でも「考える」ことができるようになります。算数、数学の能力を磨きましょう。週に5日、一日ほんの5分算数の問題に取り組む。それを一年続けると20時間にもなります。少しの積み重ねが後からでは取り戻せないほどの大きな時間になっていきます。

 

 夏休み、朝のほんの5分算数に取り組んでみませんか? どんなことをすればいいか、今困っていることがあるか、何でもおっしゃってください。一緒に考え、サポートいたします。充実した夏休みになりますように。