思考型で行こう②

 前回、速さの問題などを例に使いました。計算についても同じです。25×32も掛け算の意味さえ分かっていれば筆算の仕方なんか知らなくても解けます。25×30と25×2に分けて足せばいいし、25×30にしても、(25+25+25)×10でできます。強者は九九さえもしらずに3ケタ×2ケタも計算してしまいます。こういうことができる子は、35×99を35×100をして、その答えから35をひけばいいと簡単に答えるようになるのです。逆に暗記型の子は分配法則を暗記しますが、いつも忘れたり間違えたりして手こずっています。

 暗記型の子と、思考できる子の違いは何でしょう。 試行できる子は自分で答えを出したくて、楽しんで取り組んでいます。私がヒントを出そうとすると、「ちょっと待って。自分でやらせて。」と言い、表だったり、線分図だったり、図形だったり何かしらをノートに書いて手をずっと動かして、試行錯誤をしています。こうなるとあとはどんどん伸びていきます。答えが正解か間違いかはどちらでもいいのです。間違っていたら、「ぼくは、こう考えたのに何が違うん?」と聞いてきます。間違えている理由とこうすればいいということを教えると納得します。正解していてもこんな解き方もあるよと教えると、面白がって聞いています。この繰り返しで、どんどん思考力が積み上がっていきます。