積み上げよう①

 Go Up Kidsでは、年長さんから本格的に思考力を育てる取り組みに入ります。

 具体物を使い、試行錯誤しながら手を動かして取り組みます。小学生になると、今までの経験を生かした様々な問題にチャレンジしていくのですが、この時に試行錯誤ができる子と、それをすっとばして答えを導く方法を早く知りたい子に分かれます。

 999×54の計算は、(1000-1)×54=1000×54-1×54として計算します。これを分配法則といいます。

 これを、(〇-△)×□=〇×□-△×□と形を覚えた子と、なぜそうなるのかを理解できた子では、答えに正解したとしても、その後が違ってきます。レッスンでは次のようにヒントを出しています。999×54というのは、999個のチョコレートが54皿あるよね。全部で何個になるんだろう?筆算を使わず考えてみてね。

 すると、1000個のチョコレートが54皿と考えて、あとで1個ずつとればいいから、1000-54をすると答えます。その上で、分配法則という言葉と、式の書き方を教えます。すると、27×16-8×27+27×15-13×27も、27個のチョコレートが16皿あって、8皿減って、15皿増えて、13皿減るから、

27×(16-8+15-13)をすればいいと考えることができます。 解き方を覚えて、練習をくり返しできるようにする必要はありません。1つのことを理解するのに時間はかかりますが、理屈が理解できて納得できれば忘れることはありません。納得できていないまま公式だけ覚えてもほころびがでてきます。公式を覚えて練習をこなし、パターンで解いていく子は、新たな問題に出会う度に新たな解き方を覚える必要がありますが、1つのことがきちんと理解できれば、積み上げていくことができます。