要約文トレーニング

 国語力を上げるために、要約文トレーニングを始めました。

 きっかけは、四年生の女の子のお母さんから、「文章が理解できていないと思う。」と相談を受けたことでした。国語が全くできなかった子が要約をすることで成績が上がったという話を聞き、それならやってみようじゃないか!ということで、スタートしました。

 この女の子は、国語のみのレッスンを個別で行っていて、その時は、読解問題を解きながらマップを作っていました。マップとは下図のようなもので、出来事やキーワードなどを関連付けて線でつなげて書いていくことで整理していきます。

 物語文なら時系列に沿って、登場人物の気持ちの移り変わりを行動とともに書き込んでいきます。説明文や論説文なら主題を見つけ、具体例に沿って事実や結果を書き込んでいきます。これが自分で作れるようになってきていました。要約文はそれを文章にしていけばよいので、そんなに苦労せずにできるだろうと考えていました。

 甘かった…。

 恐るべし!要約文!いやいや難しい。文章を把握するだけでは要約文は書けません。実際に書かせてみた結果、弱点があぶりだされてきました。て、に、を、のなど助詞の間違い。主語と述語のねじれ。接続語が補えない。二重否定の捉え間違い。簡潔に言い換える語彙の不足。などなど…。

 彼女の名誉のために言っておくと、他の四年生も同様でした。いや、中学生にもやらせてみましたが同じでした。おまけに今、受験に向けて猛勉強中である六年生の記述で点が取れない落とし穴も同様でした。ということは、要約力を鍛えることで、読解力が鍛えられるということです。

 一週間に2つの文章の要約をやっていきましょう。文字数は文章を渡すときに指定します。まずは3ヵ月で24枚の読解文を要約していきます。難しい子はマップから指導します。最初は時間がかかると思いますが、3ヵ月後の国語力向上を目指して取り組んでいきましょう。