小学校のテストで100点をとる子は賢いか

 小学校では横並びにほとんどの子がテストでよい点をとれるように授業をしています。テストに出るところは授業で何度も言ったり、線を引いたり、練習問題をしたりなどしているので、積極的に授業を受けて先生の言うことを聞いている子は100点がとれます。ですから、100点をとる子=まじめな子とは言えます。

 しかし、批判されることを覚悟で言えば、100点をとる子=賢い子とは思えないのです。ステレオタイプ(型にはまった)のテストは、授業をまじめに受けていれば、思考力は必要ありません。パターン化して解くということばかり繰り返していると100点をとれるというメリット以上に弊害の方が気になります。

 学校のテストと思考力は全く切り離して考えなければなりません。小学校の頃は100点ばっかりだったのに、成長すれば普通の子となってしまった話はよく聞きますが、原因としては、思考力の育成に力を注いでいなかったことが大きいです。

 今は、コンピュータで解決できることが多々あります。本当の意味で生きていくのに必要な力は思考力です。小学校も考える力を育てる授業を目指してはいるのですが、万人に理解させなければいけないという小学校の在り方では難しいのが現状です。

 学校のテストと思考力は全く切り離して考える必要があります。100点をとらなくてもいいと言っているのではなく、「100点=賢い」とは言えないという意味です。教室の生徒が「学校は、1分で分かることを45分かけて説明を聞くところだ。」と言っていましたが、当たらずとも遠からずではないでしょうか。批判しているのではありません。できない子をつくらないためには、必要なことです。 しかし、100点が取れない子には様々な理由があります。授業を聞いていないので点数には結び付かないが、理解はできている子は何の問題もありません。授業を聞いていても理解ができない子は、対処が必要です。パターン化させるのではなく、なぜそうなるのか、どういう仕組みなのかをじっくり理解させる必要があります。何度も言うより目で見て理解させることが近道です。百聞は一見にしかずです。強烈なインパクトを残すこと。これが思考力に繋がります。本当に深くまで理解できるようになると、できなくなることも、忘れることもありません。あれ?できていたのに…というのは、本当の意味では理解するまで至っていなかったということです。焦らずじっくり取り組みましょう。目先の100点より生涯使える思考力を目指しましょう。