空間認識力とは

 空間とは、上下、左右、前後の3つの座標軸で成り立っている三次元空間のことです。この三次元空間における位置、形状、間隔、方向、大きさなどを正確に認識する能力を空間認識能力と言います。算数では、立体の断面図の面積を求めたり、回転図形の体積を求めたりしますが、そういうものばかりでなく、狙った場所にボールを投げる。とんでくるボールをつかむ。地図を見て場所を把握する。絵を描く。といったことにも必要な能力です。サッカー選手や、野球選手、パイロット、芸術家たちは非常に優れた空間認識能力を持っていると言われています。

 視覚や聴覚など複数の感覚器の相互作用で成立する右脳の能力です。生まれ持った能力ではなく、後天的に創り上げていき、11歳ごろには完成しています。

 空間認識力の低い人は、地図が読めない。時間の感覚が鈍い。物の整理が苦手。球技が苦手。漢字や図形をかくのが苦手。といった特徴があります。

 パイロットに女性が少ないことや、地図が読めない女性が多いことからも男性のほうがこの能力は高いと言われています。それは、プラレールや、レゴといった空間認識力を育む遊びを男の子のほうがより好むからだといわれています。 空間認識能力を育てることによって、物事を認知する力、イメージする想像力、創り上げる創造力も育ちます。また、物事を多方面からとらえる力、広い視野、先を見据える力といった思考力も育ちます。そのため、知力の基礎能力であるとも言われています、大切な能力です。高いレベルに育てましょう。